IPO・内部統制コンサル日記

IPO・内部統制の実務支援をサービス提供しているコンサルタントによる現場のお話し

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

IPOの決意から達成までの期間

「株式上場を意識されたら、どの時期からどの様に準備を進めたら良いか」


 経営者の方が足元の業績も順調に伸び、更に企業が拡大しようという自信が見えてきた時、株式の上場に向けてその準備に着手されるかと思います。

では、

一般的に上場準備に着手されてから、上場達成までにどの位の期間が必要になのか?




従来ならば、最短でも二年半から三年間程度の期間を要しておりました。

もう少し詳しく説明すると、株式の上場を、直前決算を使って取引所に申請する事業年度を申請期と呼び、その直前決算の期間を直前期、更にその前の決算期を直前々期と呼びます。直前決算期末から最短でも5~6ヶ月後に取引所への上場が出来たとしても、実質的にはその前の二事業年度とその前の準備期間が必要となりました。




では、どうしてその様な期間が必要なのか




① 監査法人等による二事業年度(直前期・直前々期の二期間)の監査が必要。
② 予算制度と毎月の予実績管理が最低でも1年以上の実績があること。
③ 社内規程に基づく業務フローや帳票の運用が確実に実行されていること。
④ 組織運営に必要な人材がいること。
  (経理・財務部門の分離、常勤監査役、内部監査室の人材、情報開示の出来る人材、IR担当の人材等)
⑤ 資本政策の実行期間(経営者の持株比率や従業員持ち株会の設置等)

等々があるため、三年程度の期間を必要としておりました。

つまり会社が上場した直後から運用できない管理体制を整備していたのであれば、たちまちに上場廃止となり、投資家からの反発を受ける結果になってしまいますので、審査段階で運用レベルについて厳しくチェックされるのです。これらの準備と、準備に掛かるコストを吸収して増収・増益の企業体質を確立しなければなりません。これらのことは、正しく主幹事証券会社や取引所の審査のポイントとなることなのです。


・・・しかし、


・・・最初に従来ならば、最短でも二年半から三年程度と書きましたが、



実は最近では、さらに一年から二年の準備期間が必要とされております。



何故か!?


それは、金融商品取引法において内部統制報告書の提出を求められるようになり、その報告書を作成するための内部統制の導入が上場企業及び上場準備企業が対応しなければならないからです。


上場準備企業においては、内部統制が導入されていない企業は、そもそも上場企業としての管理体制が弱過ぎるということで、従来の上場準備の着手すら困難な状況といわれております。


この内部統制導入の準備期間として、二年程度必要と言われており結果として上場を決意してから五年程度の期間を見込んでおく必要があるのです。




「これでは上場準備の作業ボリュームだけでも大変なのに、さらに内部統制という新たな対応を求められるなんて、作業コストの負担が重過ぎる!」


このようにお考えの方が出てきて、IPOを見送る・・・なんて事態になるのも理解できます。


しかし!
悲観することはありません!!


内部統制で求められる管理体制と上場審査において求められる管理体制は、ほぼ同じなのです



つまり、内部統制対応が完了しておれば、上場準備の作業負担は著しく軽減するのです!



上場準備までに三年以上の期間は必要になりますが、長い期間をかけてゆっくり準備できる・・・
そのように解釈されてもいいかもしれません。
(審査対応で連日徹夜続きのプロジェクトチームも沢山ありますので・・・)




特に、最近のマーケット市場から考えると、市場の回復までの期間を活用して内部統制対応を完了、回復の兆しが見えた段階で、上場準備に一気に乗り出す!




このような上場準備スケジュールも検討の余地有りかもしれません。




※次回は、上場準備において必要とされる事前提出書類について解説します。




PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。